2022年7月:2つの講演会に多くの方々が

コロナ禍で講演会が実施できませんでしたが、感染対策を徹底し、2つの講演会を開催することができました。多くの方にご参加いただきありがとうございました。
4/22(金)は成城ホール(東京都)にて、副支部長でLW受容協力医師でもある杉浦敏之医師が「現代医療のなかで安らかに旅立つには」について、在宅医の視点から症例を交じえながら講演いただきました。ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の社会的意義についてのお話や、患者さんやご家族への寄り添い方に多くの方が共感され、「かかりつけ医」の重要性を再確認されたようです。
5/8(日)の杜のホールはしもと(神奈川県)での講演会は、支部顧問で特別養護老人ホームの常勤医である石飛幸三医師を迎えて、「平穏死のすすめ」について講演いただきました。後期高齢者の人口がピークイン(2025年問題)を迎える中で、死生観について、平穏死の観点から、患者さんの人生やご家族のこと、さらに人生そのものを全人的なものとして向き合うことの重要性などについてのお話で、感銘を受けました。後半は看護師2人も加わり鼎談となりました。
日本は今後、多死社会を迎えます。最期を迎える場所は様々ですが、人生の最終段階においてQOD(クオリティ・オブ・デス)を高めていくことが課題です。2つの講演会は、リビングウイルが多死社会においてQODの担保には必要なツールであり、尊厳死協会の社会的意義を再認識できた機会となりました。

(石田智彦 支部理事・看護師)