タイトルバカの壁
サブタイトル
著者養老 孟司
出版社新潮社
ISBN9784106100031
出版年2003/04/10
サイズ新書
価格858 円
概要イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若者と老人は、なぜ互いに話が通じないのか。そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。いつの間にか私たちは様々な「壁」に囲まれている。それを知ることで気が楽になる。世界の見方が分かってくる。人生でぶつかる諸問題について、「共同体」「無意識」「身体」「個性」「脳」など、多様な角度から考えるためのヒントを提示する。
目次まえがき
第一章 「バカの壁」とは何か
「話せばわかる」は大嘘
「わかっている」という怖さ
知識と常識は違う
現実とは何か
NHKは神か
科学の怪しさ
科学には反証が必要
確実なこととは何か
第二章 脳の中の係数
脳の中の入出力
脳内の一次方程式
虫と百円玉
無限大は原理主義
感情の係数
適応性は係数次第
第三章 「個性を伸ばせ」という欺瞞
共通了解と強制了解
個性ゆたかな精神病患者
マニュアル人間
「個性」を発揮すると
松井、イチロー、中田
第四章 万物流転、情報不変
私は私、ではない
自己の情報化
『平家物語』と『方丈記』
「君子豹変」は悪口か
「知る」と「死ぬ」
「朝に道を聞かば……」
武士に二言はない
ケニアの歌
共通意識のタイムラグ
個性より大切なもの
意識と言葉
脳内の「リンゴ活動」
theと a の違い
日本語の定冠詞
神を考えるとき
脳内の自給自足
偶像の誕生
「超人」の誕生
現代人プラスα
第五章 無意識・身体・共同体
「身体」を忘れた日本人
オウム真理教の身体
軍隊と身体
身体との付き合い方
身体と学習
文武両道
大人は不健康
脳の中の身体
クビを切る
共同体の崩壊
機能主義と共同体
亡国の共同体
理想の共同体
人生の意味
苦痛の意味
忘れられた無意識
無意識の発見
熟睡する学生
三分の一は無意識
左右バラバラ
「あべこべ」のツケ
第六章 バカの脳
賢い脳、バカな脳
記憶の達人
脳のモデル
ニューラル・ネット
意外に鈍い脳の神経
方向判断の仕組み
暗算の仕組み
イチローの秘密
ピカソの秘密
脳の操作
キレる脳
衝動殺人犯と連続殺人犯
犯罪者の脳を調べよ
オタクの脳
第七章 教育の怪しさ
インチキ自然教育
でもしか先生
「退学」の本当の意味
俺を見習え
東大のバカ学生
死体はなぜ隠される
身体を動かせ
育てにくい子供
赤ん坊の脳調査
第八章 一元論を超えて
合理化の末路
カーストはワークシェアリング
オバサンは元気
欲をどう抑制するのか
欲望としての兵器
経済の欲
実の経済
虚の経済を切り捨てよ
神より人間
百姓の強さ
カトリックとプロテスタント
人生は家康型
人間の常識