タイトルそれでもわが家から逝きたい
サブタイトル在宅介護の現場より
著者沖藤典子
出版社岩波書店
ISBN9784000237284
出版年2012/12/31
サイズ単行本
価格2200 円
概要住み慣れたわが家で、自分らしい最期を迎えたいーこれは多くの人の願いでしょう。けれども、家族の介護力は弱まり、老いの支援体制も脆弱な現在、わが家から旅立つことはできるのでしょうか。「それでもわが家から…」という願いに、どう向き合えるのでしょうか。生活援助や老老介護、終末期医療の問題など、老いの始まりから終わりまでを見渡しながら、制度・政策、家族や地域の問題を考えていく。具体的なエピソードもふんだんに収載。本人や家族、ホームヘルパー、看護師、医師たちの困難と努力の物語。
目次はじめに


第1章 ほんの少しの支えがあれば


「これ以上,良くなったらどうしよう」と……

わずかな生活援助が希望を生む

一人で生きる認知症の90歳

生活援助は,無駄なサービスだろうか

縮小された生活援助

要支援者を介護保険からはずす?


第2章 家族介護をどう救う


重度の妻,非協力な夫

高齢夫婦間の介護,男性の介護

排泄介助に夫婦の機微が

どう考える,区分支給限度額


第3章 在宅介護のふしぎな力


わが家の力に守られて

家族に囲まれて,願い通りに

医師の反対を押し切った姉妹

末期の日々を一人で生きた

希望と現実の大きなギャップ


第4章 わが家を医療・介護の拠点に


訪問看護師の活躍と悩み

介護職がたんの吸引を

サービス提供責任者の重要性

定期巡回・随時対応サービスがはじまる

地域包括ケアシステムと住まい


第5章 人生の最終章のために


大往生でした……何もしない決断

特養ホームでの看取り

胃ろうをめぐる家族の葛藤

人工栄養法の議論と基本原則

退院難民をどう救うか

在宅療養を支える地域医療

看取りの文化を市民とともに


おわりに――健康な老いと静かな終末期

主要参考文献