タイトル人間はなぜ自殺するか
サブタイトルその現象学的考察
著者加藤茂(哲学)
出版社勁草書房
ISBN9784326151066
出版年1981/08/31
サイズ単行本
価格2420 円
概要哲学の立場から自殺を論じたものはそれほど多くない。心理学や社会学の成果を吟味しながら、自殺という生きられた現象をトータルに解明する。
目次第一章 自殺とはなにか
 1 自殺を意味する語
 2 自殺の定義
 3 死と自殺
 4 自由と投企――哲学的自殺
 5 人間は死にたがるか
 6 「死の本能」は存在するか
 7 自殺の重層的構造
 8 自殺の意味論的誤謬
 9 自殺は存在するか

第二章 人間はなぜ自殺するか
 一 自殺の条件
 1 意識の構造
 2 意識・自我・身体
 3 自然的態度と反省的態度
 4 反省的態度と時間
 5 反省的態度と自由
 6 反省的態度と自殺

 二 自殺の要因
 1 客観的原因と主観的動機
 2 社会―文化的原因
 3 生理―生物学的原因
 4 社会学的説明の難点
 5 主観的動機
 6 無意識的動機
 7 原因と動機の相関関係

 三 自殺の形而上学的目的
 1 自殺への実存的接近
 2 〈永遠〉への憧憬
 3 青年の自殺と〈永遠〉
 4 死のロマンティシズム
 5 愛と死
 6 『心中天網島』
 7 いのちが美しい歯で死を噛みしだく
 8 〈永遠〉の甘美な誘い
 9 死の跳躍
 10 まとめ

第三章 子供の自殺と現代の状況
 1 子供の自殺
 2 神田理沙のばあい
 3 祖母殺し高校生自殺事件のばあい
 4 現代の亡霊
 5 社会――文化的原因

第四章 自殺に勇気がいるか
 1 死をこわがらないことが勇気か
 2 勇気とはなにか
 3 死ぬ勇気と生きる勇気
 4 結論