タイトル | 「死」の教科書 |
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サブタイトル | なぜ人を殺してはいけないか |
著者 | 産業経済新聞社 |
出版社 | 扶桑社 |
ISBN | 9784594055318 |
出版年 | 2007/12/31 |
サイズ | 新書 |
価格 | 858 円 |
概要 | 「そもそも社会部とは、人の死を掘り下げて取材することが仕事だ。その原点に立ち返りたい」「死を考えることは命の尊さを考えることではないか」。この連載は、そうした新聞記者たちの自問自答から生まれ、そして書籍化された。第14回坂田記念ジャーナリズム賞受賞。 |
目次 | 第一章 なぜ人を殺してはいけないか 〝子供たち〟の殺人 空回りする「命の大切さ」 「身近な不幸」経験せず 小中生「死んでも生き返る」 三億分の一の奇蹟 「生」を教える「死」の教育 賛否呼んだ命の授業 家畜なら殺していい? 命を伝える物語 ある老女の穏やかな死 薄れる宗教心 「生かされている」意識欠如 葛藤避ける大人 どこまで子供と向き合える 第二章 喪の作業-JR自己の遺族たち 残された人々 自ら責め続ける日々 「空白」を埋める 「現実」受け入れ弔う 激しく、切ない怒り 感情を隠すべきでない 遺された夫 大きかった妻の存在 夢の中で再開 意識下の「喪の作業」 日航機事故、阪神大震災 「時」は人を癒すのか 長い悲哀のトンネル 共感力喪失した社会 第三章 償い-JR事故から二年 賠償より真相 遺族は死の意味を求めている。 命の値段 「人間の物差し 年収だけか」 組織と個人 「遺族係」は誰のためにある 遺族会 大事故の陰で育まれた絆 もう一つのJR事故 三百ページに込められた努力と涙 加害者として 「あの方は墓守を買って出た」 遺族の明日 百七人の社会的意味を求めて 第四章 「三万人」の叫び 増え続ける自殺 「見殺し」罪悪感だけ残した 自殺率一位の秋田 見えにくい高齢者の悩み 自殺予防への取り組み「地域ぐるみで三割減らせる」 消費者金融 「命の値段」わずか二百万円 消費者信用団体生命保険 「十三ヵ月目」前提のシステム 自殺サイト 仲間の女性は独りで死んだ 偏見なき社会へ 自殺は「心理的視野狭窄」 第五章 死刑のある国 不透明な執行 法相に託された命 執行の現場 「殺す」ために「生かす」 刑務官の思い 「真人間で終わらせたい」 弁護人の苦悩 「彼」を謝らなかった ある遺族の思い 二人分の死背負い生きる 「四審制」の背景 執行署名を拒否する法相 極刑の存在価値 罪深き人間への戒め 第六章 最期をどこで迎えますか ある老女の終末 「病院はいやや。家がいい」 「射水」医師の決断 「自然に近い死を家族と」 ホスピス病棟 揺れ続ける患者の「覚悟」 ある医師の奇跡 「治す」から「ともに歩む」 緩和ケア 「痛み」を忘れたイブの夜 試される家族の絆 「もう限界。入院してほしい」 その日 「人としての尊厳」どう保つ 第七章 葬送の行方 直葬 「死んだらゴミと一緒だから」 遺骨 突きつけられる「家」の存在 洗骨 家族が家族であるために 土葬 廃れゆく 「地域社会」の慣習 散骨 「伝統に縛られたくない」 墓地 「父は満開の桜とともに蘇る」 葬儀 命の尊さ伝える最高の場 最終章 戦争と平和 イラクの父親 誰かのために死ねますか ある米兵の葬儀 星条旗に込められた「物語」 戦場の心理 とはなぜ人を殺せるのか パトリオティズム 人種を超えた郷土への愛 硫黄島からの手紙 夫は最期に故郷の海を見た 特攻という「生き方」 現在に突きつけられた刃 そしてわが国よ 「命」の輝きを取り戻すために あとがき |