ご挨拶

死を、人は誰しも避けて通ることはできません。それが訪れるのはいつなのか、どんなかたちなのかを知ることはできないかもません。ただ、どのように死を迎えるかを考え、準備しておくかは、私たちにもできるのではないでしょうか。
厚生労働省も「人生会議」の愛称のもと「もしものときのために、あなたが望む医療やケアについて前もって考え、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する」取り組み(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)の普及・啓発を進めています。
死期が迫ったときに、あらゆる手段を講じて生きたいという方が多くいらっしゃる一方、回復の見込みがないとなったら、いたずらに命を引き延ばすだけの過剰な治療・措置は不要だと考えられる方も多数いらっしゃるかと思います。

日本尊厳死協会では1976(昭和51)年の発足以来、「不治」の病状で近い将来死が避けられない「末期」における自分の意思を事前に表明する『リビング・ウイル』の普及活動をしています。
当支部でも講演会や出前講座を開いて、会員だけでなく会員でない方々とともに老年医療の在り方、最終段階ですごし方などを考えています。そうした会場では、さまざまな疑問や悩み、葛藤の声が聞かれます。
「どう死ぬか」は「どう生きるか」ということ。皆さまが、尊厳ある生き方ができるように、少しでもお役に立つことができれば幸いと、日々取り組んでまいります。

MENU