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令和5年6月10日
限りある人生を自分らしく生きるために
『新・私が決める尊厳死』『あなたの痛みは取れる モルヒネは鎮痛薬の王者』という2冊の本の出版に、勤める中日新聞社で携わったことが私の尊厳死協会との出会いでした。当時は、「安楽死」と「尊厳死」の区別もできていませんでした。2019年春から東海北陸支部の支部長となって、多少なりとも理解は深まったと思います。
不治かつ末期、人生の最終段階における医療・ケアにあたっては、本人の人生観や価値観、どんな生き方を望むかを重要視するようになっています。ただ、残された「生」をどのように全うするかを決めるといっても、これがなかなかの難題です。自己決定する際には、支援者や相談者が重要な役割を果たします。多くの機会を得ることも大切です。最近の講演会での「自立、自律は依存先を増やすことで図られる」という趣旨の言葉が心に残っています。私たちの活動、情報提供の機会が、依存先・頼れる先の一つになれればと思っています。ぜひとも講演会やセミナーなどに、お運びください(HPから録画を視聴もできます)。
人生の最終段階は「高齢者に限ったことではない」とも感じています。若くして、不慮の事故に遭ったり、重い病気にかかったりはあります。世代を問わず「まだまだ必要ない」と先送りしないで、どう過ごすかを考え、備えておきたいものです。