初企画!電話による 「リビング・ウイル交流サロン」
新型コロナウイルス感染の心配がない「リビング・ウイル交流サロン」ができないものか?
しかも、インターネットやEメールなどを使わずに、どなたでも参加できる方法で?
こうして生まれたのが、2021年7月16日(金)の午後2時から4時にかけて実施した、全国で初めての“支部長との、電話によるリビング・ウイル交流サロンです。
支部長が、予約した時間に直接電話を差し上げる、文字通り個別の意見交換と相談です。
宮城県8人、岩手県1人、秋田県1人の計10人の会員と、それぞれ15分ほど、親身に話し合うことができました。
「会報182号」の「倉本聰氏の緊急提言」記事への感想や意見があり、「リビング・ウイルは、役に立たないのか」の疑問が出されました。
一方では、「気の毒な例であるが、たまたまだったのではないか」や「会員側の対応で、違った最期を迎えられた気がする」。このような比較的冷静なご意見もありました。このことに関し、亡くなられた会員のご遺族へのアンケートでは、94%の方から患者の意思が尊重されたとの調査結果を説明。
もちろん、そのことで満足することなく、現状打開の努力をすることもお話ししました。
「かつて、心無い医師の言葉で傷ついたことを思い出した」との感想には、いまの医療界が昔とは様変わりしつつある現状もお知らせしました。医学教育では患者の意思の尊重が医師国家試験にも出題されるほどです。
その他、「地域の受容協力医師を知りたい」との要望も寄せられました。
個別に親身に話し合えたためでしょうか。「地域の町内会などに、当協会の出前講座や講演会を開催できないか相談してみる」、「行政機関とリビング・ウイルや終末期の在り方に関し協力してセミナーなどを展開する可能性もあるのでは」、「研究熱心な葬祭事業者は、いろいろの講演会を開催している。共催などできないか私から尋ねてみる」。このような、積極的な提案が多く寄せられました。これも、1対1の応対だからこそ寄せられた助言のように感じました。この機会で得た、率直なご意見やご要望にお応えできる支部活動を目指してまいります。
参加した皆さまから、「今回の企画は、とても良い試み」とのお声をいただきました。できれば、今後も時期をみて、東北6県の各県単位での開催なども検討いたします。ご希望があれば、どうぞ、東北支部まで、お気軽にお問い合わせください。
支部長 阿見孝雄