透析をやめると決めた時に緩和ケア病棟やホスピスへ入院できるか

相談内容

57歳、多発性嚢胞腎で血液透析11年目です。
今はまだ大丈夫ですが、この先体が不自由になり、自分自身で生活出来なくなった時は透析をやめようと思っています。これは自殺行為となるのでしょうか。(透析は延命治療と聞いたのですが)
人工透析を中止すると数日間~2週間程度で死亡するそうですが、呼吸困難や意識障害を起こして非常に苦しいと聞きました。
その間、医療用麻薬などで苦痛を和らげてくれるような、緩和ケア病棟やホスピスには入院出来ないのでしょうか。

透析をやめることはできるか

本人からの希望による透析の中止は日本でも許容されています。

ただし、受け入れてくれる担当医かどうかによりますので、担当医と事前に十分に話し合っておく必要があります。

事前に相談した方が良いか

ご自身のアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の一環として、「今は大丈夫だけれども、このような状態になったら透析をやめたい」というお話を、今のうちから透析施設の医師やスタッフと相談しておくことがよいと思います。

緩和ケア病棟やホスピスに入院できるか

大変残念ですが、健康保険の決まりで、日本ではがん、エイズ、末期心不全以外の病気の人は緩和ケア病棟、ホスピスには入れません。
しかし、一部の病院では、緩和ケア病棟に入らずとも、末期腎不全の方の最終段階に対して、緩和ケアに近いケアを提供してくれる病院はあります。
現在の施設の医師などと相談しながら、情報を集めるとよいと思います。
また、在宅での看取りも可能だと思います。

苦痛緩和のためにできることは

透析を中止して苦しむのは、水分貯留による肺水腫が一番つらいので、透析中止となったら、水分制限を徹底するのが、苦しまないための必須項目ですので、是非覚えておいてください。

 (腎臓専門医回答)

豆知識


維持血液透析の開始と継続に 関する意思決定プロセスについての提言
キーワード:透析、尊厳生、共同意思決定、アドバンス・ケア・プランニング、事前指示書
【提言は患者の意思を尊重し、その意向に寄り添いながら本人が納得できる、尊厳ある人生を送り、望む最期を迎えられることを目指した。】

日本透析医学会

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