「最期は家で」父の願いを叶えたい息子の思い

相談

先月、90歳の父が脳梗塞で緊急搬送されました。その後左麻痺が残り、現在は
寝たきりの状態で入院中です。家族からの問いかけに対し「はい」や「わかった」といった短い返答は可能です。入院当初から経管栄養と点滴が行われています。

父は数年前よりアルツハイマー型認知症と診断され進行に伴い、本人との意思疎通が難しくなり、日々の生活においても家族が細やかなサポートを必要としていました。
以前より、「辛い延命治療は行わず、自宅で過ごし家族に看取られながら最期を迎えたい」と希望していました。
しかし、現在入院している病院からは、在宅での看取りは想像以上に大変で、家族にかかる負担が大きすぎるため、療養型病院への転院を勧められています。
転院前のカンファレンスを予定していますが、このような中で、私たち家族としては、父の意向を尊重して介護申請を申し込み、自宅で訪問診療を検討しています。しかし、申請から決定迄に時間を要すると聞き自宅での介護に不安を感じています。

回答

お父様の意向を尊重し、自宅で過ごすための訪問診療を検討しているのですね。
現在、経管栄養と点滴が行われている様ですが、転院を勧められていることから病状は安定していると考えられます。
「辛い延命治療は行わず自宅で過ごし、家族に看取られながら最期を迎えたい」との望みを叶えるためには、病院側が危惧するように今まで以上に医療的なケアが増えていますので、ご家族のみでサポートする事は難しいと考えられます。

そのような中で、ご家族の介護や看取りを支援してくれる介護保険制度を利用した訪問診療を取り入れる考えは得策と考えられます。
自宅での介護は家族にかかる負担はありますが、地域の訪問看護や介護などと連携しながら、チームで希望に添うような支援が得られるので負担が少なくなります。
介護申請は、認定調査など様々な行程がありますので決定迄に時間を要しますが、状況によって前倒しで対応する場合もありますのでご相談するとよいでしょう。

そして何より、住み慣れた所で家族に見守られながら過ごすことは、お父様にとっても安らぎが得られるのではないでしょうか。

訪問診療は様々な職種の方々がお家に出入りします。
十分な説明を受け、ご家族の皆さんが納得した上で始めることが大切です。疑問に思うことなどは、遠慮なくその都度聞きながらより良いコミュニケーションを築いていくことが自宅での介護を行う場合の大切なポイントです。
そして、問題が生じた時はその都度話し合いをしながら臨機応変に対応し、家族が頑張りすぎない介護を目指していく事をお勧めします。

当協会では、協会の理念に賛同して登録している受容協力医師制度があり、ホームページ上「リビングウイル受容協力医師リスト」より訪問診療と看取りを検索できます。
▶︎日本尊厳死協会 リビングウイル受容協力医師リスト

豆知識
こんにちは!
訪問看護です
「病気や障がいがあっても住み慣れた家で暮らしたい」「人生の最期を自宅で迎えたい」と望まれる方が増えています。  でも「家族だけで介護や医療的ケアができるだろうか」「一人 暮らしだけど大丈夫?」と不安に思うことも多いと思います。  そんな時に頼りになるのが訪問看護です。
▶︎こんにちは!訪問看護です(PDF)

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