在宅診療で自宅で最後まで暮らしたい

★在宅診療 住みなれた自宅でいつまでも暮らしたい
高齢になって身体が弱ってきても、自宅などの住み慣れた場で家族や親しい人と交流しながら自分らしく過ごしたいと希望する人が増えてきています。

【相談内容】

数年前に夫が亡くなり一人暮らしをしています。86歳になり最近は疲れやすく、足腰も弱くなり外出することが億劫になってきました。介護支援でヘルパーさんに手伝ってもらいながら日常生活を送っています。高血圧と脂質代謝異常で月に一度通院していますが、一人での通院は難しくなってきました。

夫と思い出の多い住み慣れた自宅で暮らしていきたいと願っています。何かよい方法はないでしょうか。

一人では通院が困難になってきたのですね。 在宅診療を利用してはいかがでしょうか。

在宅診療とはどのようなものですか。

一人で病院へ通院することが困難になった時に、医師が定期的に自宅を訪問して診療を行うサービスです。

医師の定期訪問はどのくらいのペースで行われますか。

病気の程度によって違いますが、状態が安定している時は、月に1~2回程度が一般的です。医師の他に看護師が訪問して健康状態を観察し、医師の指示で医療処置や看護ケアなどを行います。看護師は医師との橋渡しをするなど、なんでも気軽に相談できる存在です。

病院と同じように診察や薬を出してもらえますか。

診察や治療、検査、薬の処方を行います。もし、詳しい検査や治療が必要になったときは提携病院などへ調整をしてくれます。

急に熱がでたり気分が悪くなったときにも診てもらうことはできますか。

在宅診療は往診対応している所が多いです。

往診は不定期的に行われる診療ですので、急な発熱や突発的な病状の変化、緊急時の対応については予め医師と相談をしてくとよいでしょう。

住み慣れたところで暮らしていきたいのですが一人暮らしなので心配です。

一人暮らしでも在宅診療は可能です。
もしも、体調が悪化して介護が必要になった時は、医療と介護のスタッフが連携して自宅で療養しながら、あなたらしく生活ができるようにお手伝いをします。

終末期に救急車を呼ばないで、家で看取ってもらうことはできますか。

家で看取ってもらうためには、事前に医師の了承を得ておくことが大切です。
医療やケアをどうするかを前もって話し合い、お互いに共通認識として理解しておくと慌てて救急車を呼ぶことを避けることができます。
ご自分のリビング・ウイルを基に、関わる人たちと人生会議(ACP)を繰り返し行うことをお勧めします。

痛みは我慢したくありません。緩和ケアもお願いできますか。

緩和ケアを専門にする在宅医が増えています。あらかじめ担当の医師や看護師に希望を伝えておくといいですね。

気持ちが変わって病院や施設入所などへの変更はできるでしょうか。

定期的な訪問によって、お互いに信頼関係を築きやすくなります。

遠慮しないで医師や看護師に気持ちを伝えて一緒に考えてもらいましょう。

豆知識

在宅診療は負担が大きいのではないかと不安に感じる人が多いと思います。その不安をサポートする仕組みやサービスはたくさんあります。

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