自宅で看取り

【相談】「もしもの時、自宅での看取りは可能か」

半年前に、めまいで救急受診して大動脈弁狭窄症と完全房室ブロックと診断されました。高齢であり薬で様子を見ていますが、突然亡くなることもあると覚悟しています。
自宅で、今まで通り家族と過ごしていたいと思い、協会の受容協力医師に訪問診療をお願いしています。「もしもの時」に家族が救急車を呼ばないで、自宅で看取ってもらうことは可能でしょうか。

(91歳 女性)

【回答】「話し合いを重ねて合意」

本人の思いだけでは、自宅での看取りが難しくなる場合があります。
あきらかに救命不能の状態になった場合に、あらかじめ家族や訪問医、看護師、関わる職種等と「もしもの時」の対応について話し合いをしておくとよいでしょう。
話し合いを進めるためには、
1、本人の希望は明確か。
2、家族が本人の気持を尊重し選択を認めているか。
3、関わる医療従事者が体制として可能か。
など、本人のLWを元に、自宅での看取りをお互いの共通認識として話し合いを重ね、合意しておく事が大切です。
家族が動転して万が一救急車を呼んでしまっても、「もしもの時」の合意ができていれば、家族が救急隊員にLWを示し、訪問医へ連絡し指示を仰ぐことができます。

人生会議(ACP)

豆知識

人生の最終段階はリビング・ウイルをもとに、医療・ケアチームやアドバイザーなどから十分な説明を受け、家族を含めた話し合いを繰り返し、より良い選択をすることを推奨します。この相談過程を人生会議あるいはACP(アドバンス・ケア・プランニング)と言います。

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