救急車を呼ばない

【相談】「どんな場合でも救急車を呼ばないと決めている」

比較的元気なので、ほとんど病院へ行くことはありません。
しかし、急変して救急車を呼んだ場合、その時点で「生存を希望している」と見なされて延命処置をされ、LW(リビング・ウイル)を持っている意味が無くなると聞いたことがあります。
私は、自分の意思に沿わない、過剰な医療を受けることがないように、どんな場合も救急車を呼ばないと、家族と決めてLWを作成しています。

(80代の男性)

【回答】「判断が難しい時はLWを示し救急搬送」

急病や事故で治るか否かわからない時は、とりあえず「治る可能性があると」と判断して、救急車を呼んで最大の救命処置をしながら搬送してもらうことでよいと思います。脳の病気の早期などでは、数日から数週間の入院で、元の状態に戻れる可能性もあります。早めに適切な医療を受けないと、後遺症を残す状態になってしまう可能性もあります。
家族が動転して救急車を呼んでしまったような場合は、LWを救急隊に示して、搬送先の病院に伝えてもらうように依頼することができます。救急病院の医師が「回復の可能性がない」と判断した場合は、延命措置の中止を検討していただく根拠になります。

豆知識

このリビング・ウイルはあなたが意思表示できなくなった状況において、意に浴わない、死期を引き延ばすだけの措置を受けずにすむようにするためのものです。
一時的に生命維持が困難になった際の、回復を目的とする救命を拒むものではありません。

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