施設のスタッフの皆様が懸命に尽くしてくださいました

遺族アンケート

95歳母/看取った人・子ども/2021年回答

4年前に他界した父と共に、母もリビング・ウイルに入会し「管だらけになって死にたくない」といつも口にしておりました。父も望み通りの送り方ができて、今回母も黄疸が出た頃に主治医の先生から「リビング・ウイルのことは伝えてあっても、家族の気持ちが変わることがあるので再確認したい」とのお話をいただき、改めて苦しまず見守りたいと伝えました。往診の先生も施設のスタッフの皆様も、温かく手厚い介護をしてくださり、コロナ禍でありながらも、特別に自由な面会許可もいただき、ゆっくりとした最期の時期を過ごすことができました。

施設の中で、終末期を過ごす方は多くおられるとのことで、何のためらいもなく、最期までスタッフの皆様が、往診、訪問看護、ケアマネジャー、他の機関とよく話し合い、いかにして母の居心地を良くしようかと、懸命に尽くしてくださいました。入院したら会うこともできず寂しい思いをさせるこの時節、意識が遠のく間際まで笑顔で日頃と変わらないなじみの顔ぶれに囲まれ、欲しがる物を好きに口にして、先生から「求める物だけ口にして自然に枯れる、あるべき姿ですね」と言われ、母の望むことを何でも、いつも聞き入れてくださいました。

父の時も母の時も全く違う医療機関でしたが、どちらもリビング・ウイルの希望を話しても「なるほど、わかりました」と受け入れてくださり、その後の対応も好意的に看てもらいました。私どもも会員です。今後ともよろしくお願いいたします。

これまでの両親のこと、感謝でいっぱい、ありがとうございました!

協会からのコメント

リビング・ウイルを受容してくださる医師や医療ケア職による対処の仕方がどのようなものか? を具体的に知ることができるロールモデルともいうべき、見事な「看取りのエピソード」です。

医療関係者にリビング・ウイルの希望を話して「なるほど、わかりました」と応答され、心を尽くした看護・介護を受けられる……なんと幸せで心強いことでしょう。このような実践成功例の積み重ねこそが啓発活動の要になります。嬉しい投稿を、こちらこそ本当にありがとうございました。