希望通りでも気持ちの整理には時間が必要

遺族アンケート

90歳母/看取った人・子ども/東京都/2022年回答

親は協会に入会した時より、自分は延命の手段は何もしないでほしいと日頃より話していました。今回の入院の際は、担当の医師より私に直接延命措置を行うかどうか尋ねられました。普段からよく入院を繰り返していたので、今回尋ねられて驚きました。

母も今までの入院と違った何かを感じていたのか「協会に入っていることを伝えて」等病棟に行く直前に話しました。1週間の入院予定でしたので「何でそんなことを話すのかな」と私は思っていました。しかし、退院1日前に急変し亡くなったのですが、延命の措置をされておらず母親の希望通りの亡くなり方をしました。

母親は若いころ看護師として働いており、人の亡くなり方について思うところがあり、こちらの協会に入会したのかもしれません。残された家族は、母親の亡くなり方、また、病院の対応には納得し、感謝しています。しかし、やはり母親の死はとても寂しく反省と感謝といろいろな気持ちが入り混じっています。気持ちの整理がつくのにはもう少し時間が必要だと感じています。母親の死に顔は穏やかで、まるで眠っているような安らかな顔をしていました。母親は満足して亡くなったのかと思うと、少しは救いになります。これはやはり延命の措置をしなかったためだと思います。この協会を知り、また協会に入っていたことで、このような安らかな永遠の眠りについたのだと思います。今までありがとうございました。

協会からのコメント

たとえ100歳を過ぎていたとしても「親は死なないと思っている」という子どもたちに、訪問看護師たちはたびたび出会います。いつでも「死」の可能性のある状態であっても「まさか、自分の身に起こるとは?」という思いから離れられないようです。そんな状況の中、医師や看護師たちは、ご家族にどう説明したらよいのか、苦悩しています。

「死」は唯一、明確に「断念」することを教えてくれる教師だと思います。死を身近に経験する機会の少なかった世代には、初めての過酷な体験かもしれません。が、おひとりおひとりが向き合っていかなくてはならないテーマです。「断念」することの意味を考え、ご遺族としての「気持ちの整理」をどのようにつけていけばよいのか、それぞれのご経験を、また投稿していただけると幸いです。