自宅や家族に勝る特効薬はない
遺族アンケート
① 担当医も内容をわかっているようでした。延命治療は望まないのですね、とおっしゃっていました。本人も最後の3日間は苦しみましたが、家族に見守られて安心したように息を引き取りました。ありがとうございました。
② 病院に入院した時に、病気(肺炎)を治すにはある程度の栄養が必要と言われ、鼻から入れました。本人はいやがっていましたが。その後栄養剤が体に吸収されなくなりましたので、退院を希望して帰宅しました。その後家で喜んでいましたが、数日後静かに亡くなりました。
協会からのコメント
臨死期の時は特に、家族と共に過ごす時間が、どんな名医も及ばない「安心の特効薬」、「自宅や家族に勝る治療薬はない」と常々思い知らされています。それをよく物語っている「看取りのエピソード」を2つご紹介します。
特に、リビング・ウイル受容協力医師との出会い。尊厳死協会の会員であることを「延命治療は望まないのですね」という言葉で明確に受容していただけた時のご家族の安心感が、1つ目のアンケートの短い投稿からも明確に伝わってきます。ちょっと残念なことは、事前に「臨死期におきる意識障害(せん妄)苦しそうな呼吸音(喘鳴)や手足のふるえ(振戦)などの症状」について、それは自然なことで、特に苦痛がともなうものではないことを理解できていれば、もしかしたら、ご家族が「苦しんだ」と感じずにすんだかもしれないということです。在宅での看取りがさらに安心で幸福なものになるように【臨死期の症状とケア】についての解説や知識の普及・啓発にも努力していきたいと思います。