家族で認知症の母に寄り添いました
遺族アンケート
94歳母/看取った人・娘/愛知県/2021年回答
危険時、オブラートに包んだ物の言い方が少しずつ受け入れられ、考える時間をいただき動転せず助かりました。看護師さんも、いつもニコニコ受けてくださり、不安な自分の気持ちを受け止めてくれました。ありがたかったです。
母と密な関係でしたので(隣同士)、食事など日常生活に支障がでた時からずっと寄り添ってきました。TVリモコン持ってきては「冷房が消えない」と何時でも来たり、オムツの替え方などいろいろ勉強になりました。認知症の母の対応も上手にかえせるようになってきました(例えば「お菓子2つ目を食べたい」「一人1つしか買ってないんだ、今度買ってくるね」とか)。孫(男2人)も、思春期だったため最初はオムツを買うのが嫌で文句を言っていましたが、私がバタバタしていたので、だんだん当たり前に買ってくるようになりました。「周囲もおばあちゃんに買っているんだ」と温かい目で見てくれるんだよと、子に感謝の気持ちを伝え「私の時もよろしくネ」とジョークと希望をそえました。
コロナに感染していなかったので、亡くなる2日前、好きな時間に会え、静かに息を引き取ったので安心しました。92歳まで何回も誤嚥性肺炎にかかり、苦しそうな顔を何度か見ているので、会員になっていて本当に良かったと思います。ありがとうございました。
協会からのコメント
認知症の高齢者、ご家族(お孫さんたち)、医療ケア職の方々とのコミュニケーションの取り方、対処の仕方が見事な「看取りのエピソード」です。まさに「うまい!!」と拍手を送りたくなりました。温かな関係性を築くコツは生活の暮らしの中から自然に伝わっていく、そうありたいものですよね。
日々認知の様子が変化していくお母様に寄り添うことは、悲しいことや苦しいこともあったかと思います。「優しい気持ちで亡くなった人を想い出せる」のは本当に幸せなことです。ここに、一つそんなモデルをご紹介できるのは「小さな灯台」の幸せです。