本人の意志を受け入れてくれた救急隊員
【遺族アンケート】
90歳母/看取った人・娘/神奈川県/2023年回答
35年前、急に病に倒れ、すでに手術を受けることもできず、告知されることもなく、苦しみながら亡くなった父への深い惜別や後悔の思い等から、母は周囲に迷惑がかからないよう健康に留意し、死後のことも考えて生きていました。早くから尊厳死協会のことを家族に伝えていました。
大きな病気を2つ経て、加齢による衰えを見せながらも思いもよらぬ突然の死でしたが、迷いなく「延命措置をしないのは本人の意志です」と言えました。
救急隊員もすぐに受け入れてくれました。「病院は嫌!」とよく言っていたので、自宅で眠りながら逝った母は見事でした。ありがとうございました。
【協会からのコメント】
夫のつらい看取り体験から決意されて、その意思を「尊厳死協会に入会するという行動」で具体的に示され続けたお母様の見事な「看取りのエピソード」です。
救急隊の対応は自治体によってさまざまです※注)。救急救命は大前提で。ご本人やご家族の意向を尊重する対応が多くなっているだけに、確実に「本人の意思の表明・家族が承知していることの根拠」を示す必要があります。その時こそ「尊厳死協会のカード」が大きな役割を果たします。その必要度がますます増してきていることを多くの方々に知っていただきたいのです。
ご投稿いただきありがとうございました。くれぐれもご自愛ください。
編集部注)
救急要請があった時、本人の意志で心肺蘇生を望まない場合の救急隊の対応について、現在整備されつつあります。【情報BOX】リビング・ウイルの意思を表明していたにもかかわらず、救急車を呼んでしまったら?をご覧ください。