治療を中断、在宅ホスピスへ

遺族アンケート

78歳夫/看取った人・妻/北海道/2023年回答

以前父が肺炎にかかり、人工呼吸器をつけるか否かの事態に遭遇し、困惑しました。そのようなことから、人工呼吸器やスパゲティ症候群等の延命治療はNOという結論の意思表示として夫婦二人で入会しました。夫は悪性リンパ腫という血液の病気で、化学療法による抗がん剤の治療を受けましたが、3回目で内臓の負担が大きくなり中断、退院しました。コロナ禍でしたので、自宅にて訪問医師と訪問看護師の方々のお世話になりました。がん治療薬などはなく、普段の生活の援助と見守りをしていただきました。そして8か月後に再発して、亡くなる5日前に酸素吸入と点滴をしました。当初この在宅治療にあたり、痛みが出た場合には、痛みをやわらげる薬を使用することに医師は同意していました。

協会からのコメント

治療の中断および非開始の選択も可能なのだということを教えていただける「看取りのエピソード」です。抗がん剤を中断し緩和ケアに移行する決断は、どのご家族にとっても非常に重く、難しいことです。

その決断をサポートできる、在宅ホスピスとしての医療者に恵まれ、穏やかな最期を迎えることができたとお察しします。

貴重な経験をご紹介いただきありがとうございます。ご冥福をお祈りいたします。