手を握っていても気づかぬほどの穏やかな旅立ち
遺族アンケート
94歳母/看取った人・娘/埼玉県/2024年回答
最初に人事不省注)になった時は、点滴等で意識を回復しました。その後、一時回復の兆しが見えましたが、体力が限界だったのだと思います。それでも息を引きとる前日まで、私の作ったものを自分の口から食べ、本人の希望どおり自宅で息を引きとりました。最期は訪問看護師の方が、脈や血圧を医師に連絡すると、その後は特別な治療もせず、穏やかに旅立ちました。手を握っていた私もわからないくらいの死でした。
編集部注)
人事不省(じんじふせい)……意識がなく、自分の名前や状況・周囲のことがわからないほど意識が低下している状態。
協会からのコメント
ご本人の希望通りに、自宅で、口に合った食事を最後まで食べ、旅立たれた穏やかな情景が目に浮かびます。このような穏やかな「看取り」が普及していきますように・・・。
ご冥福をお祈りいたします。