リビング・ウイル実現の鍵は“最期を迎える場”の選択

遺族アンケート

90歳母/看取った人・娘/兵庫県/2024年回答

病院の医師は「命を救う使命があるため、リビング・ウイルは受け入れられない。リビング・ウイルは家族にあてた意思にすぎない」というスタンスでした。一方、施設は積極的治療をせず、点滴のみで終末期を過ごすことを認めてくれたので(そういう施設を探して)良かったと思います。

協会からのコメント

リビング・ウイルを理解する施設との出会いで、穏やかな最期を迎えられた「看取りのエピソード」です。

人として最期を穏やかに迎えたいとの希望が実現できないのは残念でなりません。ただ、ひとつのヒントは、患者・家族の側が、適切な“場”の選択をすることです。

病院は命を救う場。介護施設は尊厳死を選択する患者・家族を受け容れることができる場だからです。

リビング・ウイルを理解しない、医療介護従事者もまだまだ多く、専門職者の間にも「尊厳死」への理解を広める努力が求められます。会員の皆様の経験を活かして、広報活動に務めてまいりたいと思います。今後ともご協力のほど、よろしくお願いいたします。