「幸せだ。ありがとう」を残して。
遺族アンケート
手術(15時間)での終盤で30分の心停止があり必死の蘇生術で蘇り、術後担当医からは、「脳に障害が残り、人工呼吸器が外せなかったり、寝たきりになるかもしれない」と告げられた時に、リビング・ウイルの話をしました。幸いに何の障害も無く2ヶ月間の入院後、車椅子も使用せず歩いて退院できました。担当医の先生は主人の生命力にビックリされていました。退院後はリハビリに専念し「又、スキーが出来るといいなあ」と申しておりましたが、半年後、肺と胃に転移が見つかりました。肉腫の場合は抗がん剤や放射線治療は殆ど効果がなく、外科治療ももう無理という事で、自宅療養となりました。
年が明けて暫くすると世の中コロナ騒ぎ。入院したら面会は出来なくなると聞いていたので、それだけは避けたいと思っておりました。願いは叶いました。
「幸せだ、ありがとう」の一言を残し5月4日に他界しました。
今思うと、何の不安もなく看病出来たのはリビング・ウイルの影響もあると思います。
協会からのコメント
ご夫妻の希望通りの自宅療養。そして『幸せだ、ありがとう』のご主人の最期の言葉。ご主人のリビング・ウイルを活かしきれた奥様の思いが『何の不安もなく看病できた』という言葉にこめられています。きっと一言では言い尽くせない体験であったこと深くお察しします。にもかかわらず丁寧に投稿くださりありがとうございました。協会はこれからも寄り添い続けます。