母にとってリビング・ウイルは安らかな老後の条件
遺族アンケート
94歳母/看取った人・娘/北海道/2024年回答
世間体や迷信等を全く気にすることなく、物欲もない母でした。ただ安らかに穏やかに生きることだけを望んでいたように思います。
寝たきりになって、意識のない状態で生かされることに医療費や人件費を使ってほしくないといつも申しておりました。人も他の生きものも、死ねば土に帰り、原(元)素になり新しい命の元になるとよく話していました。
自分の命は子どもたちのDNAに引き継がれたのだから、もう十分に幸せだったと話しており、「子どもたちを育てて楽しい思いや大変な思いをしてきたことが、人生の深さ、濃さを体験できたことなので、それだけで十分に親孝行をしてもらった。子どもたちが幸せに、またその子どもたちを育てていくことが何よりの親孝行なのだ」といつも言っていました。
植物状態の自分が、子どもたちに、また国家の経済に負担をかけたくないと、いつもリビング・ウイルの会員証を枕元に下げていました。施設入所中に心筋梗塞となり救急搬送されましたが、心臓破裂でそのまま亡くなりました。母にとっては、リビング・ウイルが安らかな老後を過ごすための大切な条件でした。ありがとうございました。
協会からのコメント
「安らかに穏やかに過ごしたい」と誰もが願います。それを実現するためにリビング・ウイルが支えとなっていたことを教えていただきました。
現代は、子どものいない人(産まない選択・産めない事情)の生き方も尊重される、多様な生き方選択が可能な時代です。お母様は「子どもを育て、次の世代がまた子どもを育てる営みに幸せと大きな役割を見出す」という人生を選択し、全うされました。その、自分の人生を自ら選ぶ姿勢は、とても立派だと思います。
ご自身の生き方に満足していると明確に意思表明されている94歳の市井の人の人生に、心から敬意を表しつつ、ご冥福をお祈りいたします。

