病状急変でリビング・ウイルを伝えるタイミングがなく

遺族アンケート

リビング・ウイルが常に心の中にありました。病状が急変したので、リビング・ウイルを伝えるタイミングがありませんでした。救急車で搬送され、15分経過した時点で「心停止」と告げられました。「蘇生は?」と医師に聞かれた娘はびっくりして「蘇生を」と伝えました。5分位「蘇生」を施行されました。医師に無理だと言われ、私が娘に「無理に蘇生するのは本人の意志に反する」と言い、これで終わりにしましょうということにしました。
 日頃から娘にも「リビング・ウイル」のことは伝えてありました。あまりの急変でしたので、娘は一瞬戸惑っていました。私は娘の気持ちが落ち着くように処置をしていただきました。医師の「無理かもしれない」という言葉で、私は冷静に受け止めることができました。娘にも落ち着いて説得できたと思っています。娘も最期の時を、一緒に過ごせて幸いでした。私の時には娘にカードを先に渡しておこうと思いました。無理な延命をしないように。長い間ありがとうございました。

協会からのコメント

救急車で運ばれ「蘇生は?」と問われれば、反射的に「蘇生を」と答えてしまう……その時に!落ち着いてご本人の意思を伝えられ対処された奥様の勇気に見事な覚悟を感じました。

「娘の気持ちが落ち着くように処置をしていただきました」この言葉から、夫、娘さん双方の気持ちを汲んだ配慮がうかがえます。病状の急変は、妻から見て「逝ってしまった」とわかるような様子だったように思います。「次は自分。看取るのは娘」と考え、人生の「いのち」のバトンを上手に渡せたように思います。「リビング・ウイルが常に心の中にありました」……「生きる姿勢」とはこういうことなのですね。大切なことを教えていただきました。心からの敬意をこめてご冥福をお祈り申し上げます。

リビング・ウィルカード提示のタイミングについては、こちらをご覧ください。