徐々に生への執着が強まり、本人の本当の望みがわからなくなりました
遺族アンケート
91歳母/看取った人・息子/兵庫県
施設入所時はまだ時々正気であり、リビング・ウイルの提示に本人の意志が反映されていると思っていたが、徐々に生への執着も強まり、内容を見直したいと言うようになった。しかし、認知症が進み、正気である訪問タイミングが少なくなり、見直しの機会を逃した。最期の対応が本当に本人の望む内容だったのかどうか、今となってはわからないが、違っていたように思えるのが残念。
協会からのコメント
長寿の人ほど「生きる」ことに執着するらしい……「生きる」ことへの執着が強いからこそ長生きされるのか? 定かではありませんが、多くの介護者たちの経験智です。
認知力・判断力があるうちに見直しができなかったことに後悔を感じるのは、もっともなことだと思う反面、正気の時、入所時には確認できていたのだからという側面を遺族としては強く思い起こすことにしましょう。
「最期の時、その時は、きっと決められていたのだろう」と、なんの根拠もなくご自分を繰り返し納得させることは、遺族に許されている対処法だと思います。共にお母さまのご冥福をお祈りしております。