亡くなった後でリビング・ウイルカードが見つかり残念です

遺族アンケート

91歳母/看取った人・娘/大阪府

以前に母が元気な時にリビング・ウイルのことは聞いていましたが、今回急変による死亡でしたので、担当医にリビング・ウイルのことは話すことができませんでした。亡くなってからカードが見つかり、そちらにお電話したしだいです。ただ普段から、延命は本人が望んでいませんでしたので、危篤状態になった時に延命は望まず、本人の希望通り緩和処置をしてもらっただけです。家族にとって以前から聞いていたので迷うことはありませんでした。入退院を繰り返していましたが、本人が担当医に、もしもの時は救命を望まないことを伝えていましたので、病院の方にも受け容れられたと思います。ただ本人がカードの保管場所などを家族に伝えていなかったので、後で見つかり残念です。

協会からのコメント

リビング・ウイルのカードがなくても、普段からご本人の意思を伝えるコミュニケーションが取れる関係性が大事、と教えていただけた「看取りのエピソード」です。

急変時でも、家族が以前からリビング・ウイルを聞いていたことがご本人の希望にそった対処につながっています。また、入退院を繰り返されていたとのことですから、おそらく担当医師とも充分な理解と意思疎通が取れていて、医師としての診断に生かすことができたのでしょう。本人が医療者や家族、周囲の人に普段から率直に「意思表明」(リビング・ウイル及びACPの希望)することの大事さを多くの方々に知ってほしいものです。

一人でリビング・ウイルを決めても、周りを巻き込んで知らせておくことはとても大切なことなのです。

葬儀などのご多用な中、協会のリビング・ウイルカードを見つけてご連絡、投稿していただけたことに心からの御礼を申し上げます。