公益財団法人日本訪問看護財団 常務理事様より、小さな灯台に寄せてメッセージをいただきました
私の患者さんとの思い出を応援メッセージとさせていただきます。
「私のお葬式にはたくさんの花を飾ってね。ケチらないでよ」と笑顔で逝った50歳代の女性。彼女は、2人の姉妹と共に父親を9年間、在宅でケアし看取りました。私のことは4番目の「妹」と呼んでくださっていました。その「姉」ががんになりました。当然在宅でと思っていましたが、母親のことを思い緩和ケア病棟を希望し、入院しました。最期の1週間前、外泊許可がでて自宅に帰った折に、アロマオイルマッサージをし、うとうとと気持ちよさそうに眠る「姉」と大切な時間を過ごしました。そして、お葬式には、溢れるほどの花に囲まれ「姉」は旅立ちました。
「姉」は、がんと診断された時から、どのように生き、暮らし、逝くかを考え、日本尊厳死協会のホームページを何度も開いていました。時に恐怖で揺れる心に共に泣くこともありましたが、それでも彼女は自分らしく生き、逝くことの気持ちを、最期まで貴協会に支えられていました。リビング・ウイルを考える時間が生きる力になっていました。
「意思ある最期を希望する」すべての方が、尊厳死協会の「小さな灯台」と出会え、最期まで自分らしくいられることを願っています。
日本訪問看護財団 常務理事
看護師 保健師 在宅看護CNS 博士(看護学)
平原 優美