「胃ろうを受けてみようか」との夫の言葉にびっくりさせられました

遺族アンケート

89歳夫/看取った人・妻/茨城県/2021年回答

入会して長かったと思いますが、本人もよく承知の上治療を受けていたはずなのですが、末期になり、胃ろうはどうか? と聞かれた時、受けてみようかと家族(娘)に告げたのにはびっくりさせられました。人間ってわかっていても生に執着心が表れるのか? 自分は理解し娘に話していてもどうなるのかと不安でたまりません。最終的には「胃ろう」を受ける間もなく亡くなりました。先生も、本人と家族のお話を聞き入れてくださり、意志に沿ってリビング・ウイルの受け入れ、理解の上治療をしてくださったと思います。入会していて私は良かったと思い感謝しております。今後自分のとるべき道を、もう一度よく考え、私自身リビング・ウイルを受け入れられるよう祈っております。

協会からのコメント

本人がリビング・ウイルを表明していても、周りは柔軟に対応できる気持ちの余裕をもち、皆で話し合う機会をつくることに意味があると考えてみましょう。そうすることで本人も、ご家族も納得できる方法が見えてくるのだと思います。治癒につながらない延命処置は、絶対に何もしないということではなく、ご本人が判断できるのであれば、苦痛なく過ごす時間を得るための処置はして良いと思います。かたくなに頑張りすぎないことです。ともあれ、ご家族の意思に賛同してくれる医療・ケア職者と共に看取れたことは本当に良かったですね。ご冥福を共にお祈りしています。奥様もくれぐれもご自愛ください。