自宅で眠るように天に召されました

遺族アンケート

68歳妻/看取った人・夫/神奈川県/2021年回答

私たちは1997年に尊厳死協会に入会して以来、機会あるごとに延命治療について、またどのような最期を望むかについて話し合っていました。2019年8月検査入院中の妻がALSと診断されました。担当の医師に、私たちは尊厳死協会の会員であり痛み苦しみを取り除く処置・治療はしてほしいが、延命のための治療は望まない旨をその場で伝えました。医師も私たちの考えをよく理解してくださいました。

妻の麻痺が進行し自宅で寝たきりの状態になってからは、延命治療、特に気管切開・人工呼吸器を望まない私たちの考えを理解し訪問診療をしてくださる医師を紹介してくださったので、安心して自宅で介護を続けることができました。

2021年3月、妻は苦しむこともなく自宅で眠るように天に召されました。自宅で最後の看取りができたことは、ひとえに私たちの考えを理解してくださった医療・介護関係の方々に恵まれたことにありました。尊厳死協会の会員で心から良かったと感謝しています。

協会からのコメント

「自宅で眠るように天に召される」在宅看取り、尊厳ある最期の実現には、ご夫婦でたくさん話し合い、希望を率直に医療者に伝える努力が必要なこと。希望を理解し協力できる受容協力医師との出会い、訪問医療・ケア職との連携が必要なことを教えてくれる貴重な「看取りのエピソード」です。こうしたご夫婦の20年以上の実践と活動が実を結んだ結果ですね。

地道な努力は裏切らないなーと感じます。このご経験を折々に地域の尊厳死協会のサロン活動や集いの機会でお話しくださいますように。これからも協会活動へのサポートをどうぞよろしくお願いいたします。