尊厳死を知るきっかけはライシャワー大使夫人

遺族アンケート

88歳夫/看取った人・妻/神奈川県/2021年回答

初めに会員証を見せたためか、他の病院でも尊厳死を受け入れていただけて良かったです。痰が詰まったり、「点滴だけで栄養補給は無理」と言われたりしても、「それは本人の希望です」と言いましたら、それ以上勧められることはありませんでした。

私が尊厳死を知るきっかけはライシャワー大使夫人でした。
その頃はまだ若かったので反対されましたが、後に協会の住所を書道の生徒から教えてもらってきました。何年もたっていて私は忘れていたのですが、夫は反対したのに覚えていてくれたのです。1996年11月入会できました。会員証が届くと夫も入会。20日違いで会員になったことを喜びました。そして今回、夫のカードが役に立ちました。

年を重ね入院することも数回になり、医師にカードのことを話すと「俺の時に使わないで」と言われたこともあり、先生何か勘違いしていると思ったことがありました。まだ医師の中にも知らない人がいるのですね。

今回夫に使うことができて、今まで以上に説明できますので、安心して入会することを勧めたいと思っています。

協会からのコメント

人生と死について語り合える夫婦像を知ることができる「看取りのエピソード」です。

1990年代といえば、今よりもっと「死を考えるのは縁起でもない」という風潮が強い時代。家父長制度が重視され個人の希望は通りにくかったはず。

そんな若い時代に、尊厳死協会に興味をもって語り合い、行動する勇気をもたれた素敵なご夫妻の姿が目に見えるようです。今後もぜひ、協会のサロン活動や講演活動などでお力添えいただければ幸いです。