かかりつけ医師の言葉にがっかり

遺族アンケート

96歳義母/看取った人・嫁/2022年回答

ホームの嘱託医や入院時の医師たちはすんなり受け入れてくれたのですが、ホーム入居まで10年余りお世話になったかかりつけ医は、入会した時に伝えると「今は、そんなことを思っていても実際に亡くなりそうになった時には、家族はこれを守れないと思いますよ」と言われてがっかりしました。結果的には義母の願い通りの亡くなり方で大往生でした。それでもリビング・ウイルがあったおかげで、私たち家族も義母の最期の迎え方に向き合えました。

協会からのコメント

「死と太陽は正視できない」と言われるように、死を考えることは難しいことです。かかりつけ医は、それこそ家族で死を話題にすらできない人々に、想像以上に多く出会われてきたのでしょう。

リビング・ウイルがあったとしても「家族はこれを守れないと思う」という医師の言葉は、大切な人を亡くす瀬戸際の家族の心情を表しているように思います。
ただ、経過がどうであれ「リビング・ウイルがあったおかげで、私たち家族も義母の最期の迎え方に向き合えました」と、死を無視したり逃げたりせず、しっかり向き合うきっかけにしたご家族もいたという実例をお伝えできるのは「小さな灯台」の誇りです。終わりよければ全てよし。「義母の願い通りの亡くなり方で大往生でした」との言葉に深く安心しました。ご冥福を心よりお祈りしています。