独身者はリビング・ウイルをどうやって医師に提示すればいいのか……
【遺族アンケート】
(94歳母/看取った人・娘/東京都/2023年回答)
医療関係者も人によって理解度、認知度に違いがありました。幸いなことに在宅訪問診療医が尊厳死協会のことを知っており、推進している医師でしたので、何をどこまで医療行為をするか? が楽に話が通じました。
病院では医師によって、尊厳死協会のことを全く知らない方もいましたが、会員証を見せて説明したので問題はなかったと思います。介護の現場でも、コピーを渡していたのでスムーズでした。
☆自分は独身なので、どうやって医師に提示するか⁈ が課題です
【協会からのコメント】
まさに「自分は独身なので、どうやって医師に提示するか⁈ が課題です」と大切なご指摘をいただきました。高齢独居の人が増えています。令和6年版高齢社会白書によれば、65歳以上の一人暮らしの人は男女ともに増加傾向にあり、昭和55年には65歳以上の男女それぞれの人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%でしたが、令和2年には男性15.0%、女性22.1%となり、令和32年には男性26.1%、女性29.3%となると見込まれています。
単身である自分の意思を実行するために、自分の代わりに医療的な希望を述べてもらう人を尊厳死協会では「代諾者(医療代諾者)注」と言っています。
今後、ますます必要なテーマになっていきます。尊厳死協会の会員の皆様だけでなく、広く多くの方々に問いかけていきたいテーマです。ぜひ、皆様のご協力をお願いいたします。
編集部注)
代諾者(=医療代諾者)
代諾者は認知症が進んだり意識がなくなった時、自分の代わりに医療的処置や治療に関して代弁してくれる人のこと。
後見人制度は主に資産管理が役割、医療的判断はできないことになっています。日本ではまだ代諾者の法的担保はありません。