入院していたらできなかったこと
【遺族アンケート】
72歳夫/看取った人・妻/福井県/2023年回答
死亡する4か月前から何回か治療のために入院した際、コロナ対策にて面会は1日15分しかなくて、本人はとても寂しい思いをしていたと思います。
退院して2週間後に亡くなりましたが、子どもたちと同じ部屋で寝たり、食事をしたり、そしてみんなに「ありがとう」と連呼しておりました。
最後は私の腕の中で息子や娘たちに見守られながら亡くなりました。本当にありがとうございました。入院していたらできなかったことです。
【協会からのコメント】
コロナ感染が広がって以来、今も多くの医療機関で面会制限が設けられています。病院は患者さんを治すための治療が最優先。感染予防の厳しい対策は必要なことなのです。
その厳しい管理下で、終末期を迎えざるを得なかったご遺族の方々の無念な思いの投稿も多くあります。さぞかし、つらい思いをされたこととお察しします。
ただ、ここに「ご家族が一致してリビング・ウイルの意思を明確にして、退院するという選択をされた」という事実をご紹介して、こういう選択もあるのだと、広くお知らせしたいと思います。
リビング・ウイルは本人の意思だけでは達成できないのです。その意思を受けとめ、家で受け入れると決断されたご家族の勇気があってこそ成し得た、見事な「看取りのエピソード」です。
ご家族の皆様のご健康を心よりお祈りしております。ご自愛ください。