コロナ禍でも面会できた喜びと安心
遺族アンケート
94歳父/看取った人・娘/愛知県/2024年回答
入院して3週間余りで旅立ちました。
コロナ禍の中、他の病院では面会もできない状況とのことでしたが、幸いなことに入院の翌週から、週3日(1回2人まで)の面会が可能となりました。
家族が交代で父に会うことができたことは、本当にうれしかったです。
会えない日には、病棟へ連絡の電話を入れましたが、忙しい中、看護師さんは丁寧に父の状況をお知らせくださいました。状況が悪化した場合は、家族が24時間付き添うことができるとお聞きしていましたが、急変のため父の最期を家族で見送れなかったことは心残りです。
しかし、父の意志を家族として確認していたので、医療の選択において迷うことなく医師に伝えられたことは良かったと思います。
協会からのコメント
コロナ禍の影響のまま、患者・家族の面会制限が続いている病院や介護施設。その一方で、必要な感染対策をとりつつも「ご家族が面会できることの喜び、病状を知らされることの安心」への対応を、「大切な医療行為」として制限を解く病院や介護施設も増えてきています。
何事も、全国共通、一斉に実施されるということはないものです。
患者・家族にとっての安心と医療者にとっての安心が、かけ離れてしまうことのないように、各地域、病院・施設ごとに「患者中心の医療」への関心をもっと高めてもらいたいと思います。
最期の看取りに家族が立ち会える配慮も大事ですが、医療者にとっては、さまざまな高いハードルがあることへの理解も必要です。その相互理解を促進させるために、看取りの現場で、今何が起こっているのかをまず「見える化」することが肝心です。
患者・家族の個人的で主観的な体験の投稿でも、ひとつひとつを丁寧に紹介し続けていくこと。それが臨床の医療関係者・介護関係者にも伝わり、理解され、対応策を考えていただくことにつながるプロセスが大事だと「小さな灯台」は考えています。
皆様のお力添えを、これからもどうぞよろしくお願いいたします。