冷蔵庫に文書の紙を貼ってアピールしていました。

遺族アンケート

最初●●大学病院に入院した際に、主治医に本人が尊厳死協会の会員であることを伝え、その後●●病院に転院する時もそのことが伝わっていたため、本人の希望により延命処置はしないという証書にサインしました。証書にサインがないと、医者としては延命処置をせざるをえないということでした。会員だったおかげで、病院が変わってもスムーズに本人の希望が伝わったと思います。母は日頃から会のことをまわりに伝えていましたし、会員証も持ち歩き、また、万が一家で倒れた時のために(一人暮らしでしたので)、冷蔵庫の横に会のことと延命を希望しない旨を書いた紙を貼っていました。会員になるだけでなく、常日頃からアピールしておくことが大事だと思いました。おかげ様でギリギリまで、家で過ごすことができ、最後は痛みと苦しみを緩和してもらい、意識が遠のいておだやかな旅立ちとなりました。私達家族も、本人の希望を通すことができ、また無事に見送ることができたので、ホッとしております。ありがとうございました。

協会からのコメント

尊厳死協会の会員であることを、常日頃からアピールする具体的な方法が良くわかります。
万一に備えて、会員証を持ち歩き、冷蔵庫の横に“希望しない延命処置の書類”を貼って一人暮らしを通された81歳のお母様の見事な生き様が良く伝わってきます。だからこそ、大学病院から転院された時も医療者間で情報が共有できています。さらに、会員証だけでなく、病院からの求めによる延命処置をしないという証書にも、ご家族が迷いなく納得のサインができたことでその後、痛みと苦しみの緩和へとつながっています。お母様の覚悟+ご家族の納得+医療者の誠意が三位一体となって初めて可能な“おだやかな旅立ち”なのですよね。