日本仏教看護・ビハーラ学会名誉会長様から、小さな灯台に寄せてメッセージをいただきました。

仏教は「人生は苦である」から出発するが、今や、世界は“苦”の未体験ゾーンに突入したかのような感を覚える。
感染者四億人を超える新型コロナウイルスのパンデミック、地震・噴火・洪水・ハリケーン等の自然災害の多発、タリバンのアフガン制圧やウクライナ問題等が立て続けに起きているからである。
このような状況下にあって、人生の最終段階を迎えようとしていることを意識し、どのような医療を選択して、どのように生きるのかを選べるということは、なんと幸せなことだろう。
本来、人間にとって尊厳ある死とは、いつ、どこで、どのような最期を迎えることになったとしても、それまでの生き方を肯定でき、「これでよい、いい人生だった」と言えるような最期ではないかと思う。
そのような意味において、多くの方々の生き様を通し、自身の死生観を育めることは得難いことである。
「小さな灯台プロジェクト」は、まさに個々人の「死生観」を育むための「灯台」の役割を果たしてくれるに違いない。




日本仏教看護・ビハーラ学会名誉会長
藤腹 明子