「すべて故人の遺志通りにしてあげましょう!!」と。

遺族アンケート

故人は、麻酔医、産婦人科医であり、自分の最期は自分で決めると強い意思があった。80才過ぎ位より嚥下困難があり、誤嚥性肺炎で何回か入院を繰り返し、昨年11月に道路で転倒し、その後、寝たきりになりましたが、病院には入院したくないと在宅医療を受けておりました。主治医も故人の考えを良く理解して下さり、すべて故人の遺志通りにしてあげましょうと‼ケアマネ含む医療チームも一致団結して皆で治療にあたって下さり故人は幸福だったと思います。これも尊厳死協会の入会のおかげと思っております。

協会からのコメント

医師や看護師という医療者であっても、“自分の最期は自分で決める”という強い意思を持てるわけではありませんし、「延命治療はしない」と表明される方ばかりではありません。医療者だからこそ、治療にこだわり可能性にチャレンジするという選択をする人もいらっしゃるし、その意思も尊重されています。故人は「延命治療を希望しない」という“強い意思”を、尊厳死協会に入会するという行動で表明をされたのでしょう。その行動が主治医と医療チームを動かす力になるのです。言葉や態度だけでなく行動を伴う意思表示がなければ関係者の納得や、ましてや「幸福だった」という満足感をもたらすことまではなかなか難しいことです。麻酔医・産婦人科医として“自分の最期は自分で決める”と、去り際をよく理解されていたことの「逝き方」を “看取りのエピソード”としてご紹介できることを“小さな灯台”は誇りに思います。心からの敬意をこめてご冥福をお祈りします。