意識を失ったら医師や家族の判断になってしまうのが現実?

遺族アンケート

76歳夫/看取った人・妻/東京都/2021年回答

意識を失ってしまったら、本人の意志は何もわからない。医師や家族の判断になってしまう。これが現実なのでしょうか? 医療的には適切だったと思います。3週間、意識が戻りませんでしたが、“本人の力の限界” みたいなものを感じました。すごく生命力が強かったと思います。その力を見守る余裕も必要なのだと今はわかります。

協会からのコメント

この投稿からは、病気なのか事故なのか? 病状もわかりませんので、お応えしかねるのですが……。

あえて「意識がなくなったら、医師や家族の判断になってしまうのは現実なのでしょうか?」という言葉だけに反応させていただくと「はい、現実です」。

意識の戻らない3週間、おそらく延命治療を尽くされた期間のご家族の心痛はいかばかりだったことかと深くお察し申し上げます。

3週間はご家族の大事な時間になったことと思います。心の準備期間であり、ご家族の絆を深めるための時間だったのかもしれません。そのための延命治療は時間の贈り物だと考えることもできます。

科学的な根拠があるわけではありませんが「すごく生命力が強かったと思います。その力を見守る余裕も必要なのだと今はわかります」というお言葉に共感します。

3週間の間、意識がなくても聞こえていて、不安に思っている家族の様子を感じていたのでは? 本人も、色々な決断ができた頃を見計らって別れを告げたのでは? 親密な関係のご家族の中で、自然と「もう逝っていいよ、ありがとう。さようなら」と言える時がくる……そんな感じがしているのは、臨床経験の長い終末期医療に携わる看護師たちの感想だということを、ここにお伝えしておきます。いかようにも解釈していただいて結構です。何か気持ちの上での参考にしていただけたら幸いです。