寿命とはこういうことなのか
【遺族アンケート】
94歳義父/看取った人・長男の嫁/東京都/2023年回答
事前にリビング・ウイルについて話していたし、延命についても入所時にサインしていましたが、いざその時がくると「息をしていませんが、救急車を呼ぶか嘱託医が来るのを待って死亡診断書を書いてもらうか、30分以内に決めてください」と、確認の連絡がきたので動揺しました。夫は「折り返し連絡します」と一度電話を切り、しばらく考え、死を受け入れる旨連絡しました。3/1の面会の際には元気でしたので、早朝の連絡でビックリしかなかったのですが、寿命というのはこういうことなのだと思いました。
亡くなる前の夕食時食欲がなく、いつも完食の義父が半分ほどしか食べず、少し熱もありましたが解熱剤で熱は下がりました。明け方ナースコールで「起きたい」と言い、まだ早いので「もう少しお休みください」と言われ、次の見回りの際、息をしていなかったとのことでしたので、今考えれば本人が望んでいた「ポックリと逝きたい」という亡くなり方だったのではと思います。
延命措置拒否の書類にサインして書面で提出していても、イザという時もう一度確認の連絡が入ることを、皆さん心構えをしておいた方が良いと思いました。元気なうちに家族で話すことが大切です。
【協会からのコメント】
多くの施設では入所時、リビング・ウイルについてご本人ご家族にお考えを確認しています。もちろん急に状態が変わればご家族に判断を委ねなければならなくなります。その時には、ご家族は急なことで動転するのは当たり前のことです。日頃から「イザ!」という時に向き合う心構え、そして「死」について家族で話し合う機会をもつことの大切さを教えていただきました。ご冥福をお祈りするとともに、ご家族のご健康をお祈りしております。