最後まで在宅医療を続けて得られた最高の幸せ
遺族アンケート
96歳夫/看取った人・妻/2024年回答
尊厳死協会には友人の勧めで、夫婦で30年近く前から入会しておりました。夫が寝たきり状態になって1年3か月あまり、本人の強い希望もあり、自宅での訪問入浴・リハビリ・口腔ケアなどのお世話をいただきながら、最期まで在宅医療を続けました。
折しもコロナ禍にもかかわらず、本人だけでなく、私も常にそばに寄り添い暮らせたことは、最高の幸せでした。
最後は子どもたちにも囲まれながら静かに息を引き取りました。主治医の先生からは「最後は足の褥瘡の手当てもしなくていいから、夫の枕元にいるように」とのご指示をいただき、旅立つ1週間ほど前からは、常に夫を見守りながら暮らしました。
協会からのコメント
昔は自宅で最期を迎えることは普通のことでした。現代は、それがもっとも難しいことになってしまったのには、さまざまな理由があります。しかし、ご本人が強く希望すれば、地域包括ケアサービスを駆使して、「地域で最期まで支える」ケアサービスを整えることが可能になりました。まずは、地域包括支援センターに、そして、思いを理解してくださるケアマネジャーを選択し、リビング・ウイル受容協力医師である訪問医師を決定して、必要なサービスをマネジメントしてもらいましょう。「家で最期まで」をかなえることは、決して難しいことではありません。地域のケアラーの皆で支えることを約束してもらえます。この経験をどうぞ、身近な多くの人々に語り伝えてくださいますように。
今はくれぐれもご自愛ください。心よりご冥福をお祈りいたします。