認知症への備えとしての意思表示
遺族アンケート
97歳父/看取った人・娘/埼玉県/2024年回答
父は年齢も年齢だったので、自分の最後に関して困らないよう、いろいろ考えて行動しておりました。幸いなことに頭は最後まではっきりしていたので、治療に対しては医師に自分で「無駄な延命治療はしないでほしい」と伝え、医師もその意志をくみ取りながら、できる限りの治療に取り組んでくださいました。
医師に「透析してもいいですか」と言われた際にも、本人が「いりません!」と返していました(←現場目撃)。最後は医師たちが、あの手この手で加療してくださっている中、心不全を起こし心臓が止まってしまいました。
今回の件で、自分の意志をはっきり病院や医師に伝える大切さは強く感じました。父は頭がはっきりしていたので良かったですが、もし、自分で考えることができなくなった場合どうなっていたかしらと思います。いずれ自分も迎えるであろうその時のために、私も周りに自分の考えを伝えておかなければと感じました。
協会からのコメント
超高齢になっても、全ての人が認知障害になるわけではありません。高齢期を迎える人々が、認知障害を抱えるかもしれなくなることを想定して、自らリビング・ウイルを明確にしておくことが「生き方姿勢」としていかに大切かを教えてくださる「看取りのエピソード」です。
リビング・ウイルを周囲へ伝えておくことで、ご本人の意思が実現できる助けになるのは明らかです。
ご冥福をお祈りいたします。