進むべき方向を照らす「小さな灯台」の活動を応援します

人生の折り返し点を過ぎた私は、食べられない、飲めない状態になったら、点滴の針ひとつ刺されることなく、なじみがある生活の場で死に至ることを望んでいます。しかし、こうした本人の意思が成就しない実態を病院で、高齢者施設で、在宅で、多くの看取りに立ち会う中で見てきました。

これ以上の医療は本人の意思に反し負担が増すばかりと看取りを家族が決意したところに、危篤と知り不意に現れたほかの家族が「見殺しにするのか」と訴え、救命処置へと方向が180度転換することがあります。認知症末期の親が食べなくなり看取りを覚悟したのに「餓死させるのか」と他の近親者の一言で人工的栄養法の選択となることもありました。

 「小さな灯台プロジェクト」では、見事な最期のあり方、親しい人の死に直面した際の「苦悩」や「選択」などを実際に体験された方々の声から学ぶことができます。人生の最期が「修羅場」と化すのではなく、本人の意思どおりの「理想的」な終焉であるために、元気な今のうちから自らの進むべき方向を照らす「小さな灯台」の活動を応援します。


東京有明医療大学 看護学部 教授 川上嘉明

看護師 社会福祉士 介護支援専門員

著書『家で死んでもいいんだよ』(株式会社法研)高齢者を家で看取るための「お別れプロジェクト」他多数