救急隊員にリビング・ウイルを伝えることができました

遺族アンケート

74歳夫/看取った人・妻/東京都/2021年回答

まる2年を経て、三回忌も家族3人でささやかに終えました。
2か月の入院からやっと自宅に帰り、本当に嬉しそうに誕生日を皆で迎え祝いました。1週間後の夜中、今までにない腹痛を訴え、救急車を呼びマンション1階まで自力で降り、待っていて、目の前に救急車を迎えガクッとなり、急いで運び入れました。すでに心肺停止となっており処置していただきましたが戻らず、災害医療センターに運びましょうかと聞かれましたが「リビング・ウイル」のことを伝え、入院先の病院に運びこまれ亡くなりました。

協会からのコメント

三回忌を迎え、ようやくアンケートを投稿してくださったのですね。お気持ちお察し致します。

この短い投稿からは、退院後の急変というのが、回復して退院となったのか? 終末期の覚悟の帰宅だったのか? 病状も経緯も、いまひとつわかりませんので、十分なお応えができかねます。が、リビング・ウイルの意思表明が明確であったこと、救急隊員に搬送先の希望を聞かれ、希望通りの対処がなされた幸運な「看取りのエピソード」として、ここに紹介させていただきます。

ともあれ、尊厳死を希望する「看取り期の課題」は、まだいろいろあります。

救急隊員が、終末期で心肺停止となった方をどうするのか、これは今の救急医療の現場の課題の一つになっています。全国各地でいろいろな試みがなされています。先進的な地域もあれば、まだ地域医療連携システムが整っていない地域もあります。

また、終末期の一時退院、または覚悟の退院時に「自宅で急変したら、心配停止になったらどう家族は対処するか?」医師及び看護師が、その対処法を家族(主たる看護者および代託者)に十分に伝えておくこと。その伝えるべき内容とポイントが個々の病院・患者・家族によってさまざまである実情を多くの人々に知っていただきたいと思います。

このご家族の「看取りのエピソード」が、最期の希望がかなう終末期医療の普及の一つの礎となりますように。心からのご冥福とご家族の健康をお祈りしております。