リビング・ウイルはお守り袋のようで手放せません

遺族アンケート

83歳夫/看取った人・妻/愛知県/2021年回答

お守り袋のような感じで、外出時には常に免許証や診察券などと一緒に二人ともリビング・ウイルを持ち歩いていました。そうすると、なぜか心が落ち着きます。還暦記念にと夫が60歳10か月、私が60歳の誕生日に入会し、23年間も心のよりどころにさせていただいていました。
担当医の先生は「尊厳死の件はカルテに書いておきますね。お迎えが近づいてきた時には無理をせずに肋骨が折れるほどの人工呼吸は致しません。喉の切開などは無理をしてまでしません……」などと言ってくださり、自然な流れでお迎えに応じることができましたことに感謝でした。夫が逝って残された私ですが、孫たちの成長を一日でも長く見守っていたいので、私のお迎えが来る日まではリビング・ウイルは大切なお守りさまなので、手放すことはできません。これからもよろしくお願い致します。スタッフの皆さん方、コロナ禍の中、どうぞご自愛ください。

協会からのコメント

リビング・ウイル受容協力医師との出会い、看取る人、看取られる人のリビング・ウイルの明確な意思表明と納得、これがそろうとこんなにも穏やかな最期が可能だと伝えてくださっている見事な「看取りのエピソード」です。リビング・ウイルが、ご夫婦や医師や医療・ケア職との良い関係につながっています。このようなモデルケースをご紹介できるのは「小さな灯台」の誇りです。大切な最期のエピソードを投稿してくださり、ありがとうございました。奥様と共にご主人様のご冥福をお祈りしております。