死を語ることはタブーではなく、より良く生きるために重要なこと

遺族アンケート

80歳義父/看取った人・嫁/沖縄県/2021年回答

義父は、このたび肺がんで亡くなったのですが、発見から1か月あまりで亡くなりました。脳梗塞の経験がきっかけとなり、自身の死について(尊厳死)考えるようになったようです。また意識もなく、長らく寝たきりの親族に対する複雑な思いもあったようです。普段から「尊厳死協会に入っているからその時はよろしく」と家族にも話しており、父の信念は家族共に伝わっていました。

今、考えると肺がんで余命宣告されてから初めて死について家族で語るのは、お互いにとって精神的な苦痛になったと思います。そのため、リビング・ウイルがあったことで、共通認識のもと、尊厳ある死について、家族も含め前向きに考えることができました。父の死を通して普段から死について語っておくことの重要性を感じました。死を語ることはタブーではなく、より良く生きるためにとても重要なことであると。また送る家族にとっても、本人の意思を尊重できた経験は、今後の人生を前向きに受け入れるための貴重な経験となりました。改めまして、尊厳死協会様には父の生と死をサポートしていただき心より感謝申し上げます。がんがわかってから、短期間で亡くなってしまったこともあり“まだ生きているんじゃないか”と錯覚してしまうこともあるのですが……時間をかけながら、一歩ずつ進んでいこうと思います。

協会からのコメント

「死を語ることはタブーではなく、より良く生きるためにとても重要なことであると。また送る家族にとっても、本人の意思を尊重できた経験は、今後の人生を前向きに受け入れるための貴重な経験となりました」と。何よりありがたい「看取りのエピソード」です。

投稿していただき本当にありがとうございました。これからも会員の皆様の「生と死をサポート」できる協会・「小さな灯台」として成長していきたいと思います。お義父様のご冥福とともに、ご家族の健康と心の回復を心からお祈りしております。