コロナ禍での主治医の配慮に感謝

遺族アンケート

83歳母/看取った人・娘/福島県/2021年回答

家族としては本人と意思疎通ができなくなった時に、普段から話をしていたので、判断に迷うことなく、可能な限り本人の希望に沿うようにできたと思います。人工呼吸器を装着し、その後に医師から気管切開の話があった時、会員証を提示しました。医師からは装着したら外せないのでと言われましたが、母の意思はくみ取ってくれた感じでした。切開をせずに装着はしていましたが、装着して2週間で亡くなりました。

コロナで面会が20、30分と規制されている中、亡くなる前の2日間は、医師から「時間が少なくなってきているので付いていてあげてね」と言われ、2日間の48時間以上母のそばに付いていてあげることができ、最期を看取ることができました。個室にいて時間が残り少ない方々がほかにもいて、その方々のご家族は短時間の面会しか許されなかった中、昼夜問わずそばにいさせてくれた主治医には感謝しています。元気なうちから話し合っていて、なお、会員証を持っていたことにより大変助けられました。母が持っていた会員証が探しても見つからず、協会様へ連絡しましたところ、会員証を迅速に再発行し、しかも速達で送っていただき助かりました。お手数おかけして申し訳ありませんでした。そしてありがとうございます。乱筆乱文お許しください。

協会からのコメント

コロナ禍の中で「最期の48時間を付き添うことができるよう医師が配慮してくれた」とのこと、本当に良かったですね。リビング・ウイルカードの提示で、医師も、ご家族の死に対する明確な覚悟を知ることができたからこそ、安心してこのような配慮もできたのでは? 家族に迷いや逃げ腰な態度が見えると、医師も思い切った配慮がしにくいものです。

尊厳死協会員であることをどう理解するのかは、医師によって違いがあるようです。まずは、協会員の方々が恵まれ、そして、どこの誰でも「死」について語り合い、それぞれの価値観が尊重されて、満足のいく看取りが体験できる社会になりますように。