「自然に生き、自然に死ぬ」を信条としていた妻に迷いはなかった

遺族アンケート

77歳妻/看取った人・夫/埼玉県/2021年回答

普段から意思疎通がはかれていたので、現実に直面した際にも迷いなくスムーズに対処できた。腸閉塞で入院。主因がガンと伝えられ、抗がん剤の使用をアドバイスされたが、妻の意思が固く拒否。自然に生きるとの意思表示をし、医師も納得。結果的に、リハビリを経て、いったん帰宅(4/22)。わずか1か月の期間であったが、抗ガン剤治療を選択していたら、いったん自宅に戻ることはなかったと思われる。

末期ガンであると伝えられ、たった3か月の命であったが「自然に生き、自然に死ぬ」を信条としていた妻に迷いはなく「尽きた時が自分の寿命」とたんたんと過ごせたのも、普段からの考えに迷いがなかった証だと思います。これまで何かとありがとうございました。

協会からのコメント

まさに「リビング・ウイル」の実際を見事に伝える「看取りのエピソード」です。誰にでも勧めるわけではありません。誰もがこのような強い意思をもてるわけでもありません。でも、このような選択をした人がいたという事実こそが大切です。知ることで、誰かの参考にきっとなることでしょう。

まず「本人の強い意思表明」こそが大事。そして日頃から、意思を伝える努力の大切さを教えていただきました。貴重な体験をご紹介いただきありがとうございました。ご冥福を心よりお祈りしております。