医療従事者ですらリビング・ウイルを知らない人が多いことに驚き

遺族アンケート

88歳夫/看取った人・妻/千葉県/2021年回答

主人は前立腺ガンの手術の後の治療(薬)による副作用で腎機能が落ちました(70歳で手術)。その後、担当医となってくださった先生が初めからよく話を聞いてくださり、リビング・ウイル入会も話しました。入院は長くはなく9日間ほどで旅立ちました。最後までしっかりしていましたが、身体の状態は私にはわかりませんので「先生のご判断にお任せします」と伝えました。本人も延命治療は望んでいませんでした。食欲も全くなく、最後は1日半ほど意識なく静かな旅立ちだったと思います。

リビング・ウイルに入会しておりましたので、主人の気持ちも尊重できましたし、私も担当医にも感謝の気持ちをもつことができ、良かったと思います。

リビング・ウイルのことを皆さんに話をするのですが、なかなか理解し受け止めてくれないのが残念です。テレビ等で話される機会はもてないのでしょうか。自分の身の回りに起きないとリビング・ウイルの大事さが理解できないのではと感じます。私たちは60歳前後で入会して安心感をもっていました。

医療に携わっている人たちにリビング・ウイルの話をしても知らない方が多いのには驚きます。

まとまりがたい文となりました。お許しください。

協会からのコメント

話をよく聞いていただけるリビング・ウイル受容医師との出会いは、穏やかな旅立ちに大きな力になります。リビング・ウイルを理解する人が少なく、医療従事者でも知らない人がいることもよく耳にします。夫を安らかに看取った事実は何にも勝る経験です。その大切な経験をぜひ、根気よく周りの方々に語れる機会を求めていただけますように。これまでの常識や習慣にとらわれず、率直に意見を伝えあうことのできる各地域での尊厳死協会主催のサロン活動や講演会企画にもぜひご参加ください。