最期までがんと共存して日常生活を続けました

遺族アンケート

80歳夫/看取った人・妻/福岡県/2022年回答

日頃、病院にもかからない、薬も飲まない人が、胃の調子が悪くて楽しみの酒が入らなくなったと言って、かかりつけの医院を受診し胃カメラを入れてもらいました。その日の内に医大より入院の用意をして受診するようにとの連絡があり、進行胃癌がステージⅣでリンパ節まで転移していることを告げられ、抗がん剤治療を続けながら5年間。最後まで普段の生活を続けたい‼︎ とがんと共存して日常生活を続け、私も本人の望むままに1日1日を5年間共に歩いてきたので、悔いのない送り方ができたと思っています。

協会からのコメント

抗がん剤治療を続けながら、がんと共存した日常生活を送ることができる】という実例をご紹介します。がん宣告=死の病気というイメージを塗り替える時代になっています。今の医療においては、がんと言われステージが進んでいてもすぐには死にません。がんと共存して生きることができます。

「普通の生活を送りたい」という本人の希望をかなえ、一緒に過ごされたご家族も「悔いがない」と言える人生も、今は可能です(抗がん剤の副作用がつらく日常生活が送れないという時は、治療内容を医師と検討するという方法があります)。抗がん剤治療は不必要とか、無駄な延命治療だとか、さまざまな情報がありますが、それも個人の意思と選択・決定によっては無駄ではない時があるのだという一つの事実をご紹介できる「看取りのエピソード」です。