人工呼吸器を装着したことをずっと後悔

遺族アンケート

90歳母/看取った人・息子/福岡県/2022年回答

医師・看護師ともに私の意思を理解していただきました。父母ともに30年近く前からの会員で、父(20年以上前に他界)の場合、あまりに突然の呼吸器症状の増悪(注1)でしたので人工呼吸器を装着したことをずっと後悔していました。母も2年前に非結核性抗酸菌症とわかり、最初に心配したことが終末期の呼吸困難への対処、セデーション(注2)のタイミング、医療関係者への伝え方でした。100%近く望みをかなえていただけたと思います。ACPとリビング・ウイルはセットで考えるべきだと思います。私自身も会員です。

編集部注:
注1)増悪は「ぞうお」と誤読されることがありますが、医学用語では「ぞうあく」と読みます。病状が悪化しているという意味です
注2)セデーションは鎮静のことです。鎮静剤を投与して意識水準を下げる医療行為を指します。

協会からのコメント

「100%近く望みをかなえていただけた」と感じられるのは、素晴らしいことですね。「ACPとリビング・ウイルはセットで考えるべき」というご意見も貴重です。

リビング・ウイルを選択し実現するためには、ACPを知り、日頃から医療上の選択をするための手がかりにする、家族やかかりつけの医療・ケア職者とさまざまなことを話し合っておく、紙に書いておき、いつでも修正できるようにするのは大切なことです。年齢を重ねて体や心が変わっていく時に、何から考えたらいいかと思った時にACPを利用されると良いと思います。

【情報BOX】病気ごとに違うベストタイミング 「リビング・ウイル」と「人生会議」(ACP)もぜひご参照ください。